そんな簡単にまた好きになんて…


翌日のバイトも、莉玖がいた。

待機室で、


「おはよ、柚妃。今日も頑張ろ!」

「おはよう…」


横に座ってきた。

思わず固まってしまう。


「緊張してるの?」


と笑った。

昨日告白してきて、私に半ば振られてるのに、何で変わらない態度で接してくるんだ…?


「…別に」

「柚妃ってそんなクールキャラだったっけ。冷たいよー」


小学生の頃は、よく笑うよく喋る子どもだった気がする。

中学校で不登校になってからは、誰かと話す機会も減って、どんどん大人しくなった気はするけど。


「何話せばいいか分からない」

「俺のこと好きだって言えばいいんだよ」

「…それは」


始業のチャイムが鳴る。

仕事をこなして、莉玖のことは考えないようにした。

仕事終わり、10時半。


「おつかれー、柚妃!ねえ、この後ご飯でもどう?」

「え…」

「え…じゃないよ、柚妃のこと好きな男なんだけど?そりゃ誘うでしょ」


それもそうか。

ってのもおかしいけど。

真意が読めない以上、どうすることもできない。


「なんか答えてよ。昨日も既読スルーだし」

「それはごめん、返信するの忘れてた」

「だから、お詫びにってことで」


手を繋いできて、


「レッツゴー!」


と引っ張られた。

私に拒否権無いのか!


彼のオススメらしいカフェに連れてこられる。

個人経営の落ち着いたカフェだった。


「いらっしゃい。好きな席どうぞ」

「はーい」


莉玖は奥の明るい席に私を連れて行く。