そんな簡単にまた好きになんて…


なんて話しながら歩いていると、


「ふざけんな…!」


私と勇の間に入ってきたのは莉玖だった。


「柚妃の彼氏?」

「いや…友達だけど」

「柚妃が、あんな笑顔見せるの、俺だけでいいんだよ…!」


久しぶりに顔を合わせた莉玖は、少し顔色が悪い。


「顔色悪いけど、大丈夫…?」

「柚妃に会えなくて、寝不足だよ」


どういうことだ。


「柚妃のこと、忘れることなんかできるわけないだろ…!」

「この人…前に相談してきた莉玖って奴?」

「えっ、ああ…うんまあ」

「素直に好きって言えないってボヤいてたな」

「ちょっ…」


わざとだろう、勇。

莉玖は顔を上げた。


「…どういう意味?」

「いや、なんでもないというか」

「なんでも良くないよね」


莉玖が、軽く抱き締めてきた。


「素直になってよ、柚妃」

「俺帰るわー」


勇に逃げられた。


「2人きりだよ。教えて、柚妃の気持ち」

「教えてって…」

「さっき友達が言ってたこと、嘘?」

「いやあの…」

「柚妃の口から聞きたいんだよ」


ああダメだ、逃げられない。


「…好き、だよ」

「んー?もう1回」

「聞こえたくせに」