そんな簡単にまた好きになんて…


週に3日ほど、私の家に来るようになった。

どんどん莉玖の勉強の理解度は上がっていく。

でも私は、莉玖への理解度は上がらない。


「やっぱ柚妃は凄いや!」


褒めればいいってわけじゃない。


ある日、彼の高校に行くと、まだ莉玖は降りてきていなくて、なんとなく居心地悪い気分で校門前で待っていた。


「あ、莉玖の子だ」


よく莉玖が私を待ってる時に、よくいる男子生徒だった。


「…どうも」

「莉玖のこと好きなん?」


痛い所を突かれた。


「…どうでしょうね」

「え、それなら俺でも良くない?ずっと可愛いと思っててさ。莉玖嘆いてるよいつも。振り向いてもらえなーいって」


少し怖くなってきた。

彼は肩に手を置いてきた。


「俺だって莉玖と大差なく顔いいだろ。だったら俺でもいいだろ?」

「良くねーよ」


彼が吹っ飛んだ。

声の主は、莉玖だった。

思い切り蹴り飛ばしたんだろう。


「遅くなってごめん。怖かったよね、こいつ」

「うん…」

「ただの女好きだから、無視していいよ」

「うん…」

「莉玖、良い所に来るなよ…」

「柚妃は俺のだから」


誰のものにもなった覚えはないけど。