そんな簡単にまた好きになんて…


キッチンでお茶を注いで、リビングのお菓子コーナーから適当にスナック菓子を取って部屋に戻る。

小さなテーブルに向かって胡座で待っていた。

スマホいじるわけでもなくて、ただ座ってたんだろうな。


「あ、おかえり!」


トレーからお茶とお菓子を下ろして、トレーはテーブルに寄りかけた。


「え、俺の好きなお菓子じゃん!」

「そうなの」

「うん、好き」


私は彼の90°の所に座って、お菓子を開けた。


「いただきます!」


手が止まらないようだ。

適当に取っただけなのに、喜んでもらえて良かっ…いや、何でもない。


「あ!柚妃の分まで食いそうなった」

「いいよ別に」


テーブルに肘をついて、莉玖から目を逸らした。


「…俺って、つまんない?」

「ある意味では面白いと思うけど」


小学生からずっと好きで、彼女できたことないなんて、とても面白い。

そんなわけないでしょって、冷笑してしまう。


「その割には、俺といる時、義務感っぽいというか」

「…気のせい」


無意識にそんな空気纏っていたのか。

少しだけ反省。


「で、今日は何の勉強するの?」

「あー…今日は数学かな。授業、何語か分からない」


高1の数学なんてそんな大したことはない。

私は、だけど。