そんな簡単にまた好きになんて…


高校1年の冬休み。

郵便局の年賀状仕分けバイトをしていた。

数人他にも同じく作業をしている人の中に、マスクをしていて目元しか分からないイケメンがいた。


忘れもしない。

人違いじゃなかったら、莉玖だ。

小学校高学年の時から、私が中学を不登校になる前まで好きだった人。

私のことなんか覚えてないだろうな、だけど、目を合わせることはしなかった。


タイムカードを切って、家方面に歩を進める。


「ねえ、柚妃」


懐かしい声がした。

声変わりして、低くはなってるけど、当時の面影ある声だ。


「柚妃、俺のこと覚えてる?」


私は振り返った。

彼はマスクを外して、満面の笑みを浮かべてきた。


「ほらやっぱ柚妃じゃん!」


そう言って、駆け寄ってきた。

そしてしてきたことは…。


「前よりもっと可愛くなってるね」


そう言って頭を撫でてきた。

私は困り顔を浮かべた。

どう反応すればいい?


「はあ…中学来なくなる前に言っておけば良かった」

「何を…?」


急に真剣そうな顔になった。