「本当にキャラじゃないね」



その姿にフ、と笑い、顔を見合わせてどちらともなくキスをした。


キャラじゃない。


私がこうやって田島にキスをするだなんて。


でも、嫌ではなかった。


こうして関係が始まっていくんだな、そう思いながらお互いがお互いを貪るようにキスをした。


そのキスはほんのりと甘い懐かしいバニラの味がした。