今日も君と話したい



しばらく経った、天候があまり優れない日。

この数週間、とても長く感じる。


音楽の授業が早めに終わり、のんびり1人で教室に向かっていた。

音楽室は、本校舎と別棟にあって、教室に戻る時には廊下を横切る必要がある。

ふと廊下の先を見ると、あぐりちゃんが歩いている。


いつの間にか、こんなに距離があっても彼女の存在に気付くようになったんだ…。

俺は駆け出して、靴を履き替えるあぐりちゃんの元へ向かった。


「あぐりちゃん!」


そう呼んだけど、彼女はあまりこちらに目を向けてくれない。

どうしたんだ…?
俺、何かしてしまったんだろうか。

LINEで余計なこと言った?
…いや、最後にしたLINEは、誤解を受けるようなこと送った記憶なんてないけど。


「もう帰るの?
今月入ってから話せてないじゃん。
ちょっとだけでも、話せない?」


そう聞くも、何も答えてくれない。


「9月から教室戻れたのかな?って思って嬉しかったんだけどさ、佐野先生と嶺野先生の話を聞いちゃって…全然来られてないんだって?
どうしたの?俺にだけでも話してくれない?」


心配しているんだ、という旨を必死に伝える。

だけど、あぐりちゃんは、見たことのないくらい無表情で何も返してはくれない。