さくらが始まって、美唯にはすぐにもう1度教えてもらった。
「で、先輩とのデートはどうだったの!」
「デ…?あ、お出かけ!」
「わざとらしく誤魔化すなぁ」
「映画観て、クレープ食べてすぐ帰ったもん…」
「また行けるといいね」
「LINE消えちゃったから、夏休み中連絡取れなくて…」
「まあ、また行けるよきっと。絶対両想いだもん」
夏休み明け、初日はさくらだったから9月2日が最初の登校日。
よっしゃ、先輩に聞ける!
なんて思っていたのに、アラームかけ忘れて大寝坊。まさかの11時。
お昼ご飯を食べてから、学校が給食時間の時に行くことにした。
跳ねるような気持ちで学校に向かう。
保健室に行けば、昼休みには先輩も来るだろう。
保健室で佐野先生に遅れた旨を伝え、いつものように第2音楽室で昼休みになるまで英語の書き取り練習をしていた。
しばらくしてドアをノックする音が聴こえる。
鈴木先輩かなっ!
だけど、そこに入ってきたのは…
井口さんだった。



