「あぐりちゃん」

「あっ、はい」


黙考しすぎたみたいだ。


「夏休み中にできるかは分かんないけど、また2人でちゃんと予定立ててから、改めて出かけるってどう?」

「ああ…その方が良いかも。そうしよ!」


ということで、今日は帰ることになった。

今日一緒にいられた時間は短いかもしれないけど、次に会える約束ができたんだ。

次回はもっと、沢山一緒にいたいなぁ。


一緒に電車に乗って、先輩の降りる所で一緒に降りた。


「あれっ、あぐりちゃんも最寄り駅ここ?」

「次の駅とここと、丁度間くらいだから…」

「どっちで降りてもそんな変わんないんだ」

「そうですね」


本当はもう1駅乗った方が若干近いことは、この際隠しておこう。

少しでも長く、先輩と一緒にいたいんです。


「俺こっちだから」

「テストの後と同じですね」

「そんなこともあったねー…」

「じゃ、先輩バイバイっ」

「うん、バイバイ!」


お互いに手を振る。

次回のお出かけは、どこがいいかなぁ。

午前から行かなくても大丈夫な所の方が良いよね。いっぱい考えよう。