クレープが食べ終わった2人は、ショッピングモールを後にした。


「まだ2時半かー。帰るにはまだ早いよなぁ…」


意外とそんなに時間が経っていなかった。

まだ鈴木先輩といたい。


「本当に、もうちょっと予定経てておけば良かったね。もー!」

「行った先で、インスピレーションに任せて動くのも楽しいじゃないですか」

「珍しいこと言うね」

「そうですか?」

「計画性の無い男は、モテないって聞いたことあるけど」


鈴木先輩なら、別に気にならない。

…なんて思ってしまうのは、危険でしょうか。


何か私からも提案するべきだ。

でも先輩、休みの日は基本的に家にいるって言ってたから…。


「ごめんなさい、何も思いつきません」

「あ、今考えてたんだ」

「休みの日どこ行くって言ってたかなーって、思い出そうとしたんですけど…」

「データが無いよね。休みの日は蝸になるもん」


どうしよう。

何か提案しなきゃ。

鈴木先輩と、まだバイバイしたくない。