「俺も同じ結果だった!え、もしや5月生まれ?」
「5月19日生まれです」
「おおー!マジかっ。俺も5月19日!」
まさかの誕生日一緒と…?
私が生まれる丁度1年前に、鈴木先輩も…。
「めっちゃテンション上がりますね!」
「ね!有名人より、身近な人と一緒の方が嬉しいかも」
そんな突然分かった共通点に嬉しさ爆発させながら、学校に着く。
そんな私達とほぼ同タイミングで、1人の女子生徒が走って来る。
「あっ、界也くん待って!閉めないで!」
「ん?…ああ、井口さん」
同じクラスの人かな。
ポニーテールがよく似合う、明るく元気な可愛い女の子だ。
…こういう人が好きだったりするのかな。
「うっかり寝坊しちゃってね!」
「うん」
「界也くんと、ちょっとだけ会えて嬉しい!
テスト頑張れそう!」
「…そっか?頑張ってね」
「うん!じゃあねっ!」
そう言って彼女は…井口さんは、急いで昇降口に行く。
絶対好きじゃん…。
鈴木先輩だって、地味な不登校の後輩女子より、元気に好意示してくれるあの子の方が良いに決まってる。
「あぐりちゃん?早く行くよ?」
「えっ!あっ、はい」
ああ、黙考してしまっていた。
ダメだ、モヤモヤしちゃダメだ。
今はテストだ。
恋は、モヤモヤだって避けられない。
会議室に着いてからは、昨日と同じ席で教科書を見てからテストに臨んだ。
テストが全て終わり、あの角でまた待ち合わせ。
「テストどうだったー?できたー?」
「まあ、いい感じでした」
「…そっか」
何だろう、今朝の女の子が頭から離れない…。
純粋に先輩と楽しく話したいのに。
面倒事ってコレ?
いや…違うか。
「明日は来ない日だよね?」
「うん。明日はさくら」
「そっか…じゃあ、また会えるのは来週だ」
「来週にはテスト返ってきますね」
「ねー。変な点数だったらどうしよう」
「70.25点みたいな?」
「そういう変、じゃなくて!」
いつも通り話せてるかな。
恋してるから、不安なんだ。
心が安定したり、不安定になったり、恋は二面性をもっている。



