突然の宣言?に、戸惑いが隠せなかった。
俺と喋りに来てよ、って…。
「分かんない。どうして俺が、こんなに関わりたいって思ってるのか」
関わりたい?!
「ただ、学校を嫌いになってほしくない。好きになれとか、教室戻れとか、そんなこと俺は言わないけど、大っ嫌いなまま卒業するなんて勿体無いよ…」
「え…」
「あぐりちゃんが学校を…少しでも行くのが楽しみになる存在に、俺がなれないかな」
どういうことだ…?さっぱり意図が読めなくて、何の反応もできない。
「…あっ、授業始まっちゃう!また、今度ね」
「はっ、はい」
彼は慌てて廊下を駆けて行った。
よく分からない。
真に受けて良いのだろうか。
不登校の女子生徒を教室に戻すための、最終兵器的なイケメン先輩?
信じて傷付くのは怖い。
だけどもし、彼の言ったあの言葉が本当なら?
私は、ちょっとだけ登校するのが楽しみになるかもしれない。