「何ぽかんとしてるの、ほら行くよ!待たせちゃ悪いじゃん」
と、優奈に手首を取られて引っ張られる。その様子を見た、奏と悠李もついてくる。
昇降口で靴を履き替えて、軽く走って涼くんの元へと向かう。
近くに来て、少しビックリした。さっきは遠目だったから気付かなかったけど、涼くんが茶髪になっている。
ミルクティよりはちょっと濃い感じ。涼くんの通う高校は校則緩かったっけ、確か。だから染められたんだろう。
でも…うーん…かっこよすぎて、なんか、目合わせられない…直視不能…。
「いつもうちの子がお世話になっております、小池と申しますー」
「うちの子て。琴葉、生後1週間やん。…あ、私は高田」
「私は平手です」
「ああ…琴葉の彼氏の、桜庭涼です。琴葉、友達できたんだね、良かった」
微笑む涼くんが、これまでの数倍輝いて見える。小さく頷くことしかできない。
「んーふふ、なんで琴葉がこの中で1番モジモジしてるの?」
優奈がそう言う。
「いや…あの…気のせい」
「いやいやいや…自分から告白した人と同一人物とは思えないくらいモジモジしてるよ?」
涼くんからの視線を感じる。耳から湯気が出そうだ。
「どうかした?」
「ううん…」



