心-ココロ-


カーテンを閉めて、着替えるのを待つ。バイカラーのシャツ、結構イケてると思うのだけど。


「着替えた」

「開けますねー」


カーテンを開ける。

思ってた以上に様になる。


「…なんか言えよ」

「素敵です」

「自画自賛じゃん」

「チェックのボトムスにローファーで、今しか出せない学生らしいイマドキ感出てて、狙ったいい感じが出てます!」

「ああ、そう」

「自分的にはどうなんです?」

「新鮮」

「違和感とか着られてる感とかないですか?」

「…胡桃に褒められたから気に入った」


少し照れたようにそう言った。

茜部先輩、お買い上げー!


服を買い終わると、また電車に乗り継ぎ高校に向かう。


「あっつ!」

「勘弁してほしいわ」


高校に着いて、職員室へ鍵を取りに行く。

図書室に本を置いて、すぐ高校を後にする。


「疲れた…今日は明るいから、送らなくていいか?」

「別に夏場は明るいんでいいんですけどね」

「いや、それは毎週送るって決めてるから送るけど、今日は疲れたからごめん」

「じゃあ、ここで…おつかれさまでした!」

「おつかれ」


分岐点で別れる。