心-ココロ-


19時頃からスマホを放置していたため、気付かなかった。

え、やば!忘れていたわけではないけど、もっと携帯チェックしてれば良かった!


<涼くん、ごめん!今スマホ見た!>


慌ててそう送る。


<琴葉になんかあったわけじゃなくて良かった>
<電話できる?>
<かけてきて>


私は電話をかける。


「もしもし?」

「ごめんね涼くん!」

「大丈夫だよ。久しぶり」

「え、うん。久しぶり」


少しぎこちない。

気がした。


「どこ遊びに行きたい?」

「うーん…」


彼氏ができるのは涼くんが初めて。
デートなんてしたことない。


「何かしたいこととか」

「涼くんとしたいこと…」


手繋ぐとか、ギューするとか…

いや、そういうことじゃなくて!


「りょ、涼くんは?」

「2人でゆっくりしたいかな。プラネタリウムとか?映画館とか?お家デートとか?」


私だけだよ、下心あるの!

…お家デートか。

そういや、両親日曜日に2人で出かけるって言ってたな。


「琴葉?」

「日曜日、家来る?」

「ん、琴葉ん家?」

「うん、両親いなくて」

「え」

「どうかした?」

「いやなんでも。いいならいいんだけど…」