心-ココロ-


5月になって。

少しずつ蒸し蒸しとしてきて、ブレザーが暑い季節になってきた。


「あっつー…」

「優奈、スカートぱたぱたしない!」

「そーんなこと言われてもー」


悠李に注意される優奈が少し面白かった。

スマホの通知がくる。


「あ、涼くんからだ」

「何て?」


<今度の土曜か日曜、遊びに行かない?>


何故か4人で涼くんのLINEを見る。


「デートのお誘いっ!」

「最近涼くんの話聞いてなかったから心配してたよー」


前に家の前でハグして以来、会っていなかった。

涼くん、忙しかったのかな。

LINEもあまりしていなかった。涼くんから他愛ない会話がくることがあったくらい。


<土日どっちでも空いてるよ>

<了解、今日の夜電話できるかな>
<そこで決めよ>
<声聞きたいし>


「あー!!」

「涼くん最高!!」

「ファンサありがとう!!」


私の心の声を代弁ありがとう…3人とも。


22時過ぎ。ご飯もお風呂も終わって、部屋でゆっくりできる時間帯。

スマホを見ると、涼くんからチラ?というスタンプ数個と3件の不在着信が入っていた。