「ドルイドってすごい立場の人たちなのね……」

ダナがそう呟いた刹那、「その通り」と低い声が響く。ダナが素早く振り返ると、黒いフードのついたローブのような衣装を着た人物が何人も立っていた。

「お前たちは幼い子どもではないが、よそ者だろう。生贄には面白そうだ」

この人物たちがドルイドなのだと、すぐにダナたちは理解する。そして逃げようと魔法の杖を取り出すが、その前にガツンとダナの頭に強い衝撃がきた。

意識が朦朧とする中、ドルイドたちがニタニタと笑っているのをダナは見た。



「ううっ……」

頭の痛みでダナが目を覚ますと、そこは先ほどまでいた物陰ではなかった。

「何ここ……」

ダナは巨大な木でできた檻の中に閉じ込められていた。檻の周りには仮装した人々とドルイドが集まっている。

「ディアナ!モルガーナ!」

ダナは慌てて近くで気を失っている二人を揺さぶる。二人はすぐに「ううっ……」と言いながら目を覚ました。