イギリスの森の中にひっそりと建っている古城。ここは普通の古城ではない。魔法使いや魔女としての才能が認められた者たちが通う魔法専門学校だ。

今日も古城では魔法が飛び交い、生徒たちは立派な魔法使いになれるように努力している。

これは、そんな学校に通うとある生徒の物語ーーー。



「ああ〜、もう！！全然やる気出ない〜！！」

魔法専門学校の寮の一室で、ふわふわした肩ほどの黒髪に緑の目の魔女ーーーディアナ・ロイドが大声を出して床に寝転んだ。それを見て、腰ほどある金髪に緑眼の魔女ーーーダナ・ファーガスは苦笑しながらペンを置いた。

「ディアナ、一ページしか進んでないじゃない」

「だって勉強嫌いだし。この前までハロウィンパーティーではしゃぎまくってたからさらに勉強嫌いに拍車がかかった気がする〜！！」

ディアナの言葉にダナは「そうかもね」と笑い、机の上に並べられたノートにもう一度向き合う。そしてペンを走らせ、勉強を再開した。