先輩とは夏休みの補習で会ったけれど、あの量のプリントをスラスラ解いて、私の問題にも一瞬見ただけで答えを言った。
きっと、ものすごく頭がいいのだろう。
補習に出ていたのは、何か他に理由があるはずだ。
そうと決まれば、早速明日にでも悠真先輩に会いに行こう。
私は今日の勉強を早々に切り上げて、家に帰った。
***
次の日の昼休みーー。
私は早速、悠真先輩の教室に顔を出していた。
だけど、先輩が居ない......。
それに、鳴海先輩も......。
「あ、あの」
私は入口近くでお昼を食べている先輩に声をかける。
「ん?なに、1年生?」
「はい。悠真先輩ってどこにいるか分かりますか?」
「悠真?あぁ、松木の事か。あいつなら昼休みいつもどっかに消えるよ」
どっかに消えるってーー、悠真先輩は一体どこに行っているのだ。
鳴海先輩は友達と居るのだろうし、悠真先輩はやっぱり、ぼっちなのか!?



