これは、ラッキーなのか、なんなのか......。
どこに動けばいいのかも分からず、とりあえずみんなについて行く。
コートの中を行ったり来たりしているだけで、全然役にたてていない。
「はぁはぁはぁ......」
息切れするばかりで、ボールになかなか触れていない。
そんな時、私の耳に聞き覚えのある声が届く。
「結愛、いつもの位置いけ」
「悠真......先輩?」
ちらっとその声の方を見ると、体育館の隅に居た悠真先輩と目が合った。
悠真先輩の言う、いつもの位置ーー。
それは、練習していた時にシュートを打っていた所だ。
ゴールから斜め45度の所で、スリーポイントシュートの線より3歩くらい中に入った場所。
そこが1番練習して、1番ゴールを決められた場所だ。
悠真先輩はそこに行けって言うけれど、行ったところで、私は邪魔にしかならない気がする。
だけどーー。
もう一度悠真先輩を見ると、大丈夫とでも言うように頷いた。



