初めてなんだから。
だけど、本当のことなので、返す言葉もない。
「はぁ......、しょうがないから、練習見てやる」
「えっ?」
一瞬何を言われたのか分からず、理解するのに数秒かかった。
これって、悠真先輩が教えてくれるってこと?
1回は断られたけれど、こんな展開になるなんて思っていなかった。
言ってみて良かったのかもしれない。
悠真先輩に手取り足取り教えて貰えるのだ。
これから起こることを想像して、思わずにやけてしまう。
もしかしたら、悠真先輩ともっと近づけるかも、そう期待せずには居られなかった。
当日の活躍が見たいのもあったけれど、元々はこれが目当てだったのもあり、私は嬉しくて分かりやすいくらい舞い上がった。
「ほら、さっさとやるぞ!もう1回シュート打ってみろ」
「はいっ!悠真先生っ」
私はニコニコしながら、ボールを持ってさっきみたいにポイッと投げた。
ボールは思っていた通り、ネットに届かず、奥の柵にカシャンとぶつかる。



