どうしたら、届くのだろうか?
私は、溜息をつきながら、転がるボールを拾いに行った。
しゃがんでボールを掴んだ時、キィっと入口のドアが開く音が聞こえた。
ーー誰来たのかな?
邪魔にならないようにしないと。
そう思って、端に寄ろうとした時、聞き覚えのある声が耳に入った。
「お前、下手くそだな」
そう言った声の主は、入る時に手に取ったボールをリズム良く数回ドリブルしてから、綺麗なフォームでシュートを打った。
そのボールは、綺麗な半円を描いてシュパッとゴールに吸い込まれていく。
ーーかっこいい。
相変わらずのイケメン度合いだ。
私はシュートを打つその姿に心を奪われた。
「っ、悠真先輩!」
なんでここにいるのだろう。
教室で断られたから、とっくに帰っているものだと思っていた。
「下手くそで見てられねぇんだよ、お前」
「なっ......!」
確かに、ゴールに届かなかったけどーー、何度やっても出来なかったけれど、しょうがないじゃない。



