私は、戸惑って心配そうにしている悠真先輩を横目に立ち上がりながら言った。
「なんだ?」
あれ?素っ気ない返事に戻った......。でも、雰囲気だけは柔らかいままだ。
顔だけ先輩の方を向きながら、私はゆっくり言葉を出す。
「そろそろ、私と付き合う気になりました?」
笑いながら、冗談っぽく言った。
ーー本気であり、本気じゃない。
“ない”と言われれば、冗談だと笑って流し、また次の告白の機会を待つだけ。
いつも通り、私の通常運転だ。悲しいことに、何度もキッパリ断られているから、断られる事には慣れてきている。
数秒間、真顔の悠真先輩と目が合った。
「......」
遠くの方で、子供たちのはしゃぐ声が聞こえる。
まるで、水の中にいるかのように、その数秒間は他の音が遠くに感じた。
ドクンドクンと、心臓の音だけがやけに大きく感じる。
「ーー後悔しても、知らないからな......」



