キミのことが好きすぎて



自分で思っているよりも、重症だ。


そんなことを考えているうちに、じゃあっと帰ろうとした先輩を、私は急いで引き止めた。



「ちょ、っと待ってください!」



せっかく会えたのだから、もう少し一緒に居たい。



「ちょっと時間ありますか?」


「ーーあるけど」


「じゃあ、少し付き合ってください」



私は、自転車を降りた悠真先輩を引っ張って、道から外れ、緩やかな斜面に座り込んだ。


夏は緑が綺麗な芝生だけれど、今は茶色っぽくなっていて、枯れている。

ちょっと硬いけれど、厚着している今は痛くも痒くもない。


たまには、こういうのも悪くない。


だけど、何を話そうーー。

引っ張ってきたのはいいけれど、この後のことを何も考えていない。


話す内容も思いつかないまま、私達はぼーっとしながら、少し先で遊んでいる子供たちを眺めていた。


次のお弁当のおかず何がいいですかーーとか。


それとも、また理由をつけてデートの約束を取り付ける?