そして、悠真先輩は買い出しの帰りらしく、カゴの中には袋に入った砂糖と醤油が入っていた。
それを見て、本当に偶然なのだと分かる。
「もう、治ったのか?」
私の前で止まった先輩はそう言った。
治ったーー?あぁ、風邪のことか。会えた衝撃で忘れるところだった。
「はいっ!すっかり良くなりました。ーー先輩が、私を運んでくれたんですよね......?ありがとうございました」
意識はハッキリしていなかったけれど、最後に一緒に居たのは悠真先輩だし、お母さんも言っていたから、悠真先輩が送ってくれたのだと思い、ぺこっと頭を下げた。
「......良かった......」
「え?」
声が小さかったけれど、確かに先輩はそう言った。
「な、治ったなら別にいい!」
まるで、照れ隠しだ。可愛い......。
男の人に可愛いと言っても怒られるだろうけれど、それでもそう感じてしまう。
それほど、私は悠真先輩の事が好きなのかもしれない。



