キミのことが好きすぎて



私は白い息を吐きながら、ポケットに手を突っ込んで、中にあるはずの物を探した。



「......最悪」



入れていたはずの、カイロをどこかで落としたらしい。


まぁ、悠真先輩もすぐに来るだろうと思い、私は寒さを我慢して、柵に近寄り帰っていく人達を眺めていた。

どれくらい時間が経ったのか分からないけれど、見ているうちにだんだん帰る人も居なくなっていき、さっきまで賑やかだった校内はシーンと静まり返っていた。



「遅いなぁ」



先生にでも捕まっているのだろうか。


もう30分以上経っていると思う。

1度中に入ろうとしたけれど、すきま風の入ってくる屋上前の階段はさらに冷えていて寒く感じたので、諦めて外に居る。


教室に置いてあるひざ掛けを取りに行こうかとも思ったけれど、先輩と入れ違いになってしまうのも嫌なので、腕を擦りながら寒さを誤魔化す。



ーー朝逃げてしまったから、嫌われたのかな?


ーーもう、来てくれないのかな。