もっと、シュチュエーションに合った事を言うのかと思ったのに、さすがだ。
まあ、俺に一直線に向かってくるくらいだから、ムードなんか関係ないんだろうなぁ......。
思わず、遠い目になってしまう。それが、結愛らしいと言えばらしいのだけれど。
「あ、先輩!イルカショーしてますよ!行きましょう」
「わかった、分かったから。引っ張るな」
まぁ、気まずくなるよりはこの方がいい。
俺は腕を引かれながら、コイツが楽しそうなら、まぁいいかと思ってしまうのだった。
***
「すっごく楽しかったです!連れてきてくれてありがとうございました」
上機嫌で、スキップしながら歩く結愛と、それを追いかける俺。
一通り回って満足した俺たちは、駅までの道を歩いていた。
というのも、結愛がお土産屋さんから離れなかった為に、駅までのバスを逃してしまったからだ。
次のバスは1時間後。
そんなに待つくらいなら歩いた方が速い。



