そんなこと、言われなくても分かっている。
言ってみただけだ。
「もう、悠真先輩は食い意地しかないんですか?......こんなに可愛いのにっ」
「......」
まて、可愛いーー?これが?
どう見ても、普段食卓に並ぶような魚がたくさんの水槽が可愛い?
たしかに、凄いとは思うけれど、可愛いとは決して思えない。
好みが予想外すぎて、反応に困る。
「まぁいいです。次行きましょう!」
無反応な俺よりも、魚を取ったらしい。
更に奥を見るために、奥の通路に進んで行った。
少し薄暗いその場所には、深海魚が居るらしい。
そして、柱があったり、休憩できるベンチがあったりするここは、カップルが多かった。
仲の良さそうなカップルばかりで何よりだけれど、俺には居心地が悪い。
ーーさっさと通り抜けたい。
甘い空気の中、気づいていないのか結愛はさっきと同じペースで中を見ていく。
ーー頼むから、早くして欲しい。
「おい、ゆ......」



