キミのことが好きすぎて



だけど、自分から結愛を連れ出し、引っ張ってきてしまったので、俺の中での目的地はこの水族館しか無かった。

未だに驚いた顔をしている結愛を、入場の列に引っ張っていく。



「えっ、先輩?なんでここに?というか、チケットは?」



びっくりしすぎて、思考回路が飛んでいたらしい結愛が戻ってきた。


驚くのも無理はないと思う。

入るにはチケットが必要だし、そのチケットを買うための列は別に出来ている。

きっと、なんでそっちに並ばなかったのか聞きたいのだろう。



「チケットならある」



俺は、そう言ってポケットから2枚の入場券を出した。


ここに来るのは間違いないだろうと思い、この間買った前売り券だ。


実際に、今日違う場所に行く事になっても、有効期限はまだあるし、友達の誰かに聞けば買い取ってくれる人もいるだろうから、無駄にはならない。


喜んで貰えると思っていたけれど、なんの反応もない結愛を見て、少し不安になる。