キミのことが好きすぎて



周りに助けを求めるようにチラッと見ても、みんな見て見ぬふりをしている。

誰だって、クリスマスに絡まれたくはないのだから、気持ちは分かるけれど......。


だれかーー。

そう思っていると、普通に足音が近づいてきて、グイッと腕を引っ張られた。

もちろん、この足音は目の前から聞こえて来たので、悠真先輩のものだ。



「こいつ、俺のだから。早く返してくれる?」



私はいつの間にか、男達の壁から助け出されていて、悠真先輩の後ろに庇われていた。


いったい、いつの間に移動したのだろうと疑問になるくらいの一瞬の出来事だ。


後ろにいるから、私からは悠真先輩の顔が見えないけれど、肩越しにナンパ男達の引きつった顔が見えた。



「ひっ......。い、行くぞ」



悠真先輩の圧力がよっぽど怖かったのか、逃げ足だけは早い。

ーーどれだけ怖いのか、私も見てみたいかも。



「ったく、お前は何やってんだ」