夏休みも終わり、2学期が始まって1週間。


ちなみに、悠真先輩にはあの2日目の補習以来会えていない。

1日1教科の補習だったので、悠真先輩は2教科だけだったのだろう。



「はぁ......。先輩に会いたい」



切実にそう思う。


そして、現在はお昼休み。

お弁当をつつきながら、ため息をついた。



「先輩って、結愛が言ってたあの?」



私のつぶやきに反応してくれたのは、親友の小倉 紗奈(おぐら さな)ちゃん。

私より少し高い160センチでモデル体型の自慢の友達。

ショートカットの髪はサラサラのストレートで、常に勝手にうねってしまう私の髪とは大違いだ。



「そう!せっかく学校始まったのに会えないんだもん」



今言った通り、私は悠真先輩と会えていない。


そもそも、学年が違うから、それもしょうがない事なんだけれどーー。



「私には、あの先輩の何がいいのか分かんないわ」


「えっ、紗奈ちゃん本気で言ってる?あんなにイケメンでかっこいいのに......」