悠真先輩の温もりと、守ってくれた力強さにドキドキしながら私は離れる。
私は今、胸キュンしている場合では無い、勉強しなきゃ。
だけど、予想していなかったこの出来事にドキドキが収まらなかった。
誤魔化すように、歩き出しながら私は続きの英単語を唱え続ける。
そんな私を見て、悠真先輩が優しく微笑んだのには気づけなかった。
***
「テスト返すぞ〜」
担任の先生の腑抜けた声に、私は椅子に座ったままビクッと固まった。
大丈夫......大丈夫。
あれだけ頑張って勉強したのだから、赤点回避出来ているはず。
今までで1番緊張しまくったテストが終わり、遂にテスト返却の日になってしまった。
次々と名前を呼ばれては、喜んだり落胆したりする声が教室の中にいっぱいになる。
落胆する声が異常に大きく聞こえるのは、私が不安になりすぎているせいなのかーー。
「次、中山〜」
ついに、呼ばれてしまった私の名前。



