キミのことが好きすぎて



なにせ、ご褒美がかかっているのだから。

ご褒美が貰えれば、先輩とはいくらでも話せる。


そのせいで曲がる道を通り過ぎそうになったのは、内緒だ。


そんな私の横を歩いて着いてきてくれる先輩は、たまに私の答えが違うと、サラッと直してくれる。

帰り道でも教えてくれるなんて......。

こんなに教えて貰える私は、幸せ者かもしれない。


口は英単語を唱えながら、頭の中でそんな事を考えていた私は、目の前の危機に気づかなかった。



「っおい、危ない」


「うわっ」



悠真先輩の焦る声と同時に、強い力で身体が引っ張られる。



「ったく、ちゃんと前も見てろ」



気づいた時には、私は悠真先輩の腕の中に引き寄せられていた。


元々私がいた場所を見てみると、目の前にある障害物ーー。


危なかった。先輩がいなかったら、私は電柱と正面衝突しているところだった......。



「あ、ありがとうございます」