吐く息が白くなって見える。
昼間は日差しが暖かいのに、夜になると一気に冷え込むから、本格的な冬が来たのだと感じる。
「おい、家は?」
てっきり、昇降口を出たら悠真先輩はさっさと帰るかと思っていたのに、何故か私を待ってくれていた。
ていうか、今の質問は何ーー?
もしかして送ってくれるとか......?
いや、さすがに悠真先輩はそこまでしないよね。
「聞こえてるのか?ーーい」
「あ、あっちです」
聞き間違えではなかったみたい。
私は校門を出て左を指さした。
家は、駅とは反対方向だけれど、徒歩通学なので割と近い。
悠真先輩は電車通学だったはずだけどーー。
私の指さした方に向かって歩き出していた。
これは、やっぱり送ってくれようとしている?
「ゆ、悠真先輩?先輩は電車通学じゃなかったでしたっけ?」
私が呼び止めると、悠真先輩はピタリと足を止めて振り返った。
「なぜ知っている?」
「......」
言えない......。



