帰り道で少しでも覚えようと、英語の教科書だけは出したままだけれど......。
「こんな時間まで付き合わせちゃってすいません」
私が集中していたからとはいえ、この時間まで付き合わせてしまったのは申し訳ない。
わたしだって、ここまで集中して勉強できるとは思っていなかった。
「別にいい......ほら、帰るぞ」
「はいっ」
とっくに帰り支度の終わっていた悠真先輩と私は、学校を後にした。
テスト前で、部活もない時期なので今学校に残っている人はほとんど居ないのだろう。
シンと静まり返る学校は少し不気味だ。
自然といつもより早足になる私に合わせてくれている先輩。
だけど、もっと早く歩けるはずなのに、置いていこうとはしないからやっぱり悠真先輩は優しい。
そうしているうちに、あっという間に昇降口に着き、私は靴を履き替えて外に出る。
ひんやりと冷たい風が、私の身体を突き抜けていき、思わずブルっと身体が震えた。
「さむっ」



