話を逸らそうとしても、無駄なんだから。
私は次の言葉を口に出そうとした時、横から違う声が入り込んできた。
「松木、お前中山と知り合いだったのか。ちょうどいい。俺からも頼むから、教えてやってくれ」
ちょっと、私の助け舟を出してくれた優しい人はどなた?
誰かに後押してもらえるなんて、思ってもいなかった。
その人物を見ようと顔を上げると、そこに居たのはーー。
「先生?」
まさかの、私を脅してきた張本人。
担任の先生だった。
先生から言って貰えるなんて、好都合だ。
「悠真先輩?先生もこう言ってる事ですし......」
「松木、頭良かったよな。中山は壊滅的だから、最低限は取れるように頼む」
先生ーー。
壊滅的だなんて、酷いです。
事実だけれど。
でも、先生からそう言われるなんて、悠真先輩はやっぱり頭が良かったのだろう。
悠真先輩は、面倒なことになったと、私と先生をジロリと睨む。
そんなことされたって、怖くなんかないんだから。



