「泣かせてごめん」



ぎゅっと抱き着く私に頭を撫でながらそう言う叶斗。



「でもさ、もっと俺を頼ってよ」


「っ…?」


「心桜なんも言わないじゃん、寂しいって思ってるはずなのにいっつも隠す」


「うっ…」



最初っから本音を言えばこんなことになってなかった……?




花穂は素直になればいいのにって言ってたけどもしかしてこういうこと…?




「でもごめん。意地悪しすぎた。


もともと心桜が家に1人でいるの知ってたけどやっぱり遊びになんて行くんじゃなかった」



「えっ…知ってたの…?」



「うん」




そうだったの……?



じゃあお母さんが言ってたのって本当のことだったのかな…?



だけれど真実を知る前に私は叶斗の腕の中で寝てしまったのであった。