何をされるか分からないと思ってぎゅっと閉じていた目を開ければ…
「なんでさ、瀬名がいいの」
声のトーンが落ちた抑揚のない声。
「俺のことちっとも見てくれないよね。いっつも瀬名ばっかり」
「っ、それは…」
黒瀬くんが怖いから…
なんて本人に言えるわけない。
「さっき屋上で言ってたよね、‘‘今さら叶斗を諦めるなんてできない。ずっと好きだった気持ちをそう簡単には消せない”って」
「……え? 聞いてたの!?」
この言葉はさっき花穂と話していた時に言った言葉で黒瀬くんが知るはずもないのになんで?
なんで知ってるの…?

