「うん。そう言われると思った」




意外と清野さんはあっさりとしていてにこっと笑いながら言う。




「……心桜ちゃんのことが好きなんだよね?」




「うん」




「やっぱりそうだったんだ。さっき心桜ちゃんと会話してるところをみてそうなんじゃないかな…って思ったの。


叶斗くんには私じゃなくて心桜ちゃんしかダメなんだって気づいた。だから…今まで私の我がままに付き合ってくれてありがとうっ」



「……いや、俺の方こそごめん。でもありがとう」




俺は彼女にそう一言いってその場を離れ保健室に向かった。




きっと彼女が笑顔でそう言ってくれたのは俺への気遣いなんだと思う。




俺のほうこそわがままだったんじゃないかって言うほど何度も彼女を傷つかせたのかもしれない。




だけれど俺には心桜しか見えてないから。




これから先も彼女にしたいって本気で思うのは心桜だけだから……。