「ほんとアホ」
「っ、叶斗、おろして…! 本当に大丈夫だから…っ」
そのまま叶斗に抱えられれば私の言葉なんか聞こえないとでも言うように無視をし下ろしてはくれない。
「清野さん。あとで話があるから清野さんも一緒に来てくれる?」
「う、うん…」
叶斗のばか。
ずっと彩葉ちゃんが暗い顔してるの気づいてない。
どんな顔して彩葉ちゃんと話せばいいか分からなくなる。
「かなと…、もういいからおろしてよ…っ」
「いい加減大人しくして。ていうか俺の気持ちも考えて」
「叶斗の気持ちなんて分かんないよ…っ」
いつも叶斗の考えてることなんて分かんない。
今だって何考えてるのかも分かんないんだもん。
ずっと幼なじみしてるのに…
いつまで経っても叶斗の考えてることが分からないんだ───。

