「あ! もしかしてこの前の彼氏さんのこと?」 「彼氏…?」 「え…もしかして別れちゃったとか…?」 ほんの少し気まずそうに聞いてくる千隼くん。 私に彼氏なんかいたこともないしできたこともない。 だから… 「彼氏なんていないよ?」 そう返すと… 「え⁉ あの人彼氏じゃないの⁉」 「あの人って…?」 「ほ、ほら! この前俺が送ろうとしたときに俺のものだからとか言って一緒に帰った男の子だよ!!」