「そうだよね?今の真美は 俺にとって 特別だから。亜紀子も そうなんじゃないの?大西先生は 特別な存在でしょう?」

駿平の言葉に 亜紀子は 真剣な目で頷く。


「真美は 最初 俺に誘われた時 今と違う気持ちで 俺に付いて来たよね?」

駿平が 真美を見ると 真美は 小さく頷いた。

「亜紀子も そうだったよね?今の 大西先生とは 違う気持ちで 俺の誘いに 乗ったんだろう?」

今度は 亜紀子を見る駿平。


「俺達 傍から見たら おかしかったよね?でも みんな 自分で納得してただろ?だから いいんじゃない?気にすることないよ。」


「私…もし 今 先生が 亜紀子さんを 誘ったら。すごく悲しいです。でも 以前に 亜紀子さんを 誘っていたことは 全然 気になりません。」

駿平の言葉に 頷きながら 真美が言う。

「真美ちゃん…」

驚いた顔で つぶやく亜紀子。


「この前 亜紀子 俺に 言ってくれたじゃない。今の自分に 正直になろうって。未来なんて 誰にも わからないって 亜紀子 言ったけど。過去を変えることは できないんだから。できないことに こだわる必要ないでしょう?」

「過去と未来…どうすることも できないか…」

亜紀子が 駿平の顔を見ると 駿平は 優しく頷く。

「だから 今の気持ちに 正直になろうよ。」

駿平の言葉に 胸がいっぱいになったのは

亜紀子だけじゃなく 真美もだった。