きみは俺だけの彼女



………危うくキスするとこだった。




……した方が良かったのか?誕生日だし?いや、昨日付き合うことになったばかりで翌日にとかダメだろ。でも昨日海人の邪魔がなければしてたかも……。いやそれ以前に雪姫が嫌がるかもしれない。でもさっきのは嫌がってなかった気もするし、でもあの流れはどっちが正解な……



「何、突っ立ってるのよ?空人ん家に行くわよ」

お嬢に背中を叩かれて我に返る。



振り返ると、ドアに鍵をかける雪姫の後ろ姿が目に入る。

髪には俺が贈った髪留めが見えた。



その姿がまるで、私は嶋村くんの彼女ですと主張してるように思えて、つい口元が緩む。



視線に気付いた雪姫は俺の前まで来て照れくさそうに微笑む。



だから、つい手が伸びる。

頬にかかる髪を避けて肩にかかる髪を掬う。



「着けてくれてありがとう」

自然と出た言葉に雪姫は頬を染めて破顔した。