きみは俺だけの彼女



「……言っておくけど私は乗馬しないからね。皆が乗ってるの見るだけだからね」

きっぱりと乗馬だけは拒否った。



「大丈夫。無理やり馬には乗せないから安心して。今日はゆっくり見学してね♪」

「うん、俺が馬に乗れるまで見ててね♪で、明日になったら4人でいっぱい遊ぼうね」




「………明日?」

「そうだよ。明日なら皆一緒だし」

呟いた私の言葉を気にせず話す空人。


でも奏波は少し焦った感じで話す。

「あ、うん。せっかくだし、でも牧場の近くにうちのコテージがあるから。遊園地の優待券もあるし……ちゃんとおじさんにも了承してもらったし、雪姫の着替えも用意してるから!」

奏波の話し方が気になったのか、空人が思ったことを口にした。



「1泊するんだよ?雪姫は聞いてなかったの?」



「………はあ!?!?!?」

思わず大きな声が出てしまった。



その瞬間、奏波が抱きつき慌てて言い訳する。

「ごめんね雪姫。だって雪姫にどこか行こうって言ってもいつも付き合ってくれないんだもん。
来年は受験だし、遊べるのは今年しかないし、海外に行く訳じゃないし、お金とか気にしないでいいし、だから怒らないでっ!」

ぎゅっと抱きつかれた奏波の肩越しに、後ろの座席の嶋村くんと目が合った。