ー 渚side ー



ココさんが差し出してくれたアイス。



それよりもココさんの口元についているチョコのアイスが目についた。



あ、ついてる。




……可愛い




なんて考えていたら怒られた。


いつも怒られてばっかりだな。




拭いてあげたいけど、



触れてしまったら余計に好きが増してしまいそうで、


なんとなくどうしようか迷ってしまう。



後でティッシュでも渡そうか。




ココさんが差し出してくれたアイスをスプーンで少しだけすくった。



大好物をたくさんもらうわけにはいかないから。




口に運ぶと、甘くて美味しかった。




俺がそれを伝えると、なぜか自慢気に微笑んだ。




そんな小さなことさえ、俺にとっては大切な思い出になるのだろう。




いつ、言おう。



ココさんが好きだって。




伝えたら、どんな顔をするんだろう。




面倒くさいって、言うかな。



きっと面倒くさいって言うんだろうな。



ー 渚side.fin ー