渚先輩、好きってなんでしょうか?




ー 渚side ー




「あーーっ、俺、6組でしたっっ」



突然大きな声をあげた波瀬くんは、青ざめた顔をしていた。




「中学のときずっと2組だったから…つい癖でっ…」



6組ってことは、俺がココさんに伝えた場所じゃない…



「ココさん…」



すぐにポケットからケータイを取り出して、ココさんにかけた。



「…電話出ない」



ココさんケータイ置いていったかな…



自分を落ち着かせるために、1度だけ深呼吸をした。



きっと、大丈夫。



「波瀬くん」



「は、はいっ」




「時間もうないから俺の浴衣着て、俺は浴衣着るの慣れてるから、」



「ココさんが持ってきてくれたらそれを着る」




「え…でも、もし来なかったら…」




「…大丈夫」




ー 渚side.fin ー