……何があったの?
嫌な予感がする。
次は赤団のパフォーマンスなのに、
しばらく待っていても、渚先輩のオッケーサインがでないため、待機中。
他の団より準備がかかっているため、周りがザワザワとしはじめているのは、聞こえなくても皆の仕草で分かった。
何かトラブルがあったのは分かるけど、なんのトラブルなのかは、ここからでは分からない。
変な胸騒ぎがして、身構えた。
…渚先輩…いったいどうしたんですか?
_ピリリリ、ピリリリ、
…渚先輩からだ
「はい」
「ココさん、ちょっとトラブルで、ピンク団を先にパフォーマンスしてもらうことになったからお願い」
「わかりました、他に私にできることは」
「大丈夫、俺だけでなんとかなるよ」
「私も一緒に」
「ココさんは放送、自分の役割があるでしょ」
…私の役割のもうひとつ、
「音楽が鳴ってる間、確かピンク団のパフォーマンスは8分、その間だけならいけます」
先輩の補佐だってこと、忘れてませんか?
また先輩、絶対走ろうとしてる。
喘息の発作がでたらどうするつもりなの?
「私は、先輩の補佐なんでしょう?」
そう言うと、少しの沈黙が流れた。