少し照れたように笑う先輩。
先輩のその笑顔の方が、
…可愛いのに
気づいてないのかな。
絶対気づいてない。
いつもいつも。
寝癖とか、優しい笑顔とか、
私を叱ってくれるところとか、
過保護なところとか、
先輩の言葉全てが、
私の心を揺さぶってること。
「…知ってます」
照れ隠しにそんなことを言ってみると、先輩は面白そうにクスッと笑った。
私が照れ隠しで言ったこともきっとバレているのだろう。
…でも楽しい
あのとき先輩に出会わずに死んでいたら、
生徒会メンバーの存在も知らないまま、この世からいなくなっていたのかな。
なんだそれ、悲しい。
“ 『…死んじゃダメだ』 ”
…うん
死ななくてよかった。
…よかった