菅原は、ぽけーっとした顔で結さんを見つめた後、幼稚園児みたいに言った。
「俺もふくかいちょーすき~」
本当になんなんだこの人たちは。
「えぇっ…りょ、両想い…」
結さんが大きな目をパチパチさせている。
「うんっ、りょーおもい?」
きっと菅原は恋愛感情の好きではない。
そのとこは、結さん以外ちゃんと分かっている。
「運命なのね!!」
ぬぁーー、もう聞いてられっかーーっ
私はガタッと椅子から立ち上がると、二人の腕をガシッとつかんだ。
「外でやらんかぁーーいっ」
_ガチャンッ
「…はぁ…はぁ…」
私は二人を生徒会室から追い出すと、肩ではぁっと息を整える。
「……結って、あんなキャラだっけ…」
渚先輩は力が抜けた顔をしていて、どうフォローしようと目が泳ぐ。
……私は何度も見たことがあるけど、渚先輩は初めてだもんな…
「えー…と…」
どうごまかそう?
……いや、もうごまかせん。



