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__体育祭前日




「もうダメだ……」



体育祭前日は、明日のための準備でめちゃくちゃ忙しい。



おまけにめちゃくちゃ暑い。



頭の中でふわふわと浮かぶ冷たいアイスクリーム。


…食べたい…



人間は、なぜか前日になってミスを思い出したりするものだ。




今は体育館で、明日やる軽音部のステージの準備とリハーサル中。




渚先輩は軽音部の人となにやら真剣に話をしているみたいだ。



額には汗をかいて、珍しく服の袖をまいていた。



まぁ、夏だし…あちーし…




……意外と男らしい腕してるんだな




「ココさーーん」



渚先輩が私の名前を呼びながらこっちへ近づいてくる。



げ、また仕事増える…



「はい、なんですか、もう帰っていいですか」



「えぇと、結しらない?」


「知らないです、もう帰っていいですか」



「…それ語尾になってるからやめなさい」



「……はーい」



やっぱり帰っちゃダメか…